EMOTIONAL NIGHT

 私がこのKAZOO HALLというライブハウスに足を運ぶようになり11年が過ぎようとしています。ライブハウスの音楽を一番はじめに浴びさせてもらったバンドがBYEE the ROUND RELEASE｢勇敢な逃走、有益な戦闘-バイザラウンドを売るツアー-｣に出演していたWords Weedsなのです。
何を隠そうこのバンドのギターボーカルである中山敬広さん、彼こそKAZOO HALLの店長なのです。昨年はPOETASTERのギタリストとしても加入し、他にもAfter a11やTHE NOEARにも所属しています。そして、スタッフの菅家拓巳さんも素晴らしいベーシストです。現在はカメラマンとしても活躍中で、主に動画撮影を行っており、素敵な映像を手掛けています。
ライブハウスといえば皆さんは、まず何を思い浮かべるでしょうか。私個人としては｢人々の心を救ってくれる場所｣だと思います。ちょうど私がライブハウスに足を運ぶようになった時期というのが忘れてはならない東日本大震災の頃でした。有名なアーティストたちも被災地へ向かいボランティア活動を行っていました。こうした中で奏でられた音楽にどれだけの人々の心が救われたことでしょう。日本だけでなく、世界中へ勇気をくれた音楽に何の疑いもなくその力を信じ、明るい未来を待ち望んでいたことでしょう。今でもまだ苦しみに打ちひしがれている人々の心の支えになってくれていると信じています。

ただ近年、ライブハウスや賑やかな飲食店が次々と姿を消しています。
日本を明るくしてくれてたはずの音楽の拠点がコロナウイルスによって奪われてしまったのです。音楽に助けられてきた私たちが今度は音楽を裏切るような結果にしてしまったようで残念でなりません。人と人が出会い、支え合っていくのが当たり前の場所でさえ閉ざされてしまいました。
県外のライブハウスへも足を運ばせてもらっていましたが、音を鳴らせなくなってしまった場所もあります。誰に助けられることなく、音楽を届けようとひたむきに向き合うバンドマンの姿を見て本当にカッコ良いと思いました。
あなたも好きになるバンドや音楽が見つかるはずです。人々を支えコロナウイルスに負けず、音楽を愛している彼らを目に焼き付けに来て下さい。目まぐるしい世の中ではありますが、足を止めて人生の寄り道の一つにライブハウスを加えてみてはどうですか。
皆さんの、消えない思い出に残る音楽がきっと見つかるはずです。音楽の力というのは本当に凄いのです。地元ライブハウスKAZOO HALLにまだ訪れたことのない人でも、きっとすぐに大切な場所となることでしょう。
私もまだ訪れたことのない人たちと一緒に楽しい時間を共有したいです。
音楽の力を共に信じましょう。